個人山行  北岳(3,193m)・間ノ岳(3,190 山梨県南アルプス市

  2015年9月26日(土)〜28日(月)         しらかわ 記
富士山に次いで2番目、3番目に高い北岳、間ノ岳に登るツア登山に参加。

前日の9月25日(金)に高松から大型バスに8時間余り乗って、長野県伊那市にある南アルプス林道バスの発着場前にある仙流荘に到着。
ここで宿泊し、26日(土)早朝6時5分発の南アルプス林道バスに乗り、北沢峠まで移動。 更にバスを乗り継いで広河原インフォメーションセンター前で下車。
ここで出発準備をした後、2泊3日の山旅に出発。

日程、コース、コースタイムは以下の通り。

9月26日(土):広河原〜北岳肩の小屋、  天候:曇り時々晴れ
 広河原登山口(8:05)〜分岐(8:40)〜白根御池小屋(昼食)(11:25〜55)〜草すべり〜分岐(13:40)〜(休憩)(13:45〜14:05)〜小太郎尾根分岐(14:25〜35)〜北岳肩の小屋(15:10)

歩行距離:5.6km、 歩行時間:6時間5分、 累積標高差(上り):1640m、(下り):150m、休憩、昼食を含む所要時間:7時間5分

9月27日(日):肩の小屋〜北岳〜間ノ岳〜北岳〜肩の小屋、 天候:晴れ時々曇り
 肩の小屋(5:55)〜分岐(6:15)〜北岳(6:40〜55)〜吊り尾根分岐(7:20)〜八本歯のコル分岐(7:35)〜合流点(8:15)〜北岳山荘(8:30〜45)〜中白根山(9:30〜35)〜間ノ岳(昼食)(10:45〜11:25)〜中白根山(12:25)〜北岳山荘(トイレ休憩)(13:00〜20)〜吊り尾根分岐(14:30)〜北岳(14:00〜15)〜肩の小屋(15:45)

歩行距離:9.8km、 歩行時間:8時間、 累積標高差(上り)、(下り):960m、  休憩、昼食を含む所要時間:9時間50分、

9月28日(月):北岳肩の小屋〜広河原、 天候:晴れ
 北岳肩の小屋(5:30)〜小太郎尾根分岐(6:00)〜右俣コース(途中休憩:10分)〜大樺沢二俣(7:40〜8:00)〜分岐〜広河原登山口(10:20)

歩行距離:5.6km、 歩行時間:4時間20分、 累積標高差(上り):20m、(下り):1500m、  休憩を含む所要時間:4時間50分

26日は先ず、野呂川の吊り橋を渡って、広河原山荘左側の登山道に入る。 白根御池小屋までは殆んどが樹林帯の急登で標高差は約700m。
白根御池小屋に近づくと道は緩やかになり、開けた場所には白根御池(標高2230m)が有り、小屋前のベンチで昼食を摂る。
ここは6年前のクラブの夏山で泊まった場所。
ここからも標高差約600mの草すべりの急登で、休憩しながら登る。
右俣コースからの合流点付近まで登ると、ハイマツと紅葉したダケカンバの色模様が綺麗で、それまでの疲れを癒してくれる。

更に登り、小太郎尾根分岐まで来ると甲斐駒ヶ岳、仙丈ヶ岳の雄姿が目の前に現れる。
その後、小太郎山の稜線を肩の小屋に向けて登ると富士山が雲の上に見えてくる。最後に岩場を少し行くと本日の宿・肩の小屋に到着。
シルバーウイーク後の金曜日のためか宿泊者は30人前後(定員:150人)でゆっくりと休むことが出来た。

27日は早朝5時から朝食。 6時前に出発し、先ず北岳を目指す。 3000mを超える岩場が連続するコースのため、全員ヘルメットを着用。
肩の小屋出口の気温は5℃で有り、稜線に出ると西風が吹き体感温度はマイナスの時間帯も有った。
山頂に着いたときはガスで視界が悪く、眺望は望めず。 帰りにも山頂に上がるので次の中白根山を目指して進む。

途中、高山植物が群生している南東斜面を通るコース、八本歯のコルを経由し、北岳山荘で休憩を取り、中白根山には午前9時30分に到着。
北岳から間ノ岳までの3000mの稜線は変化に富み、実に雄大な景色である。
間ノ岳には午前10時45分に着いた。ここで更に南の農鳥岳などの山並みを眺めながらゆっくりと昼食。

その後、元来たルートを北岳山荘まで帰る。 ガスも殆んど消えて広い稜線歩きを十分に味わった。
北岳山荘から北岳までは岩場の急登で転倒、転落に注意しながら慎重に山頂に登った。朝方とは異なりガスも消えて山頂からの展望は素晴らしかった。
山頂から肩の小屋までの岩場の急坂も無事通過し午後3時45分に小屋に帰る。

28日は昨日と同じ5時から朝食。 5時30分に出発。途中、富士山の左方向の雲海上に朝日を拝む。
今日も気温は5℃と寒く、小太郎尾根を下っている間は西風が10m前後で登山道には霜柱があちこちで見られた。
下りは草すべりコースではなく、右俣コースに入り大樺沢二俣で休憩。 このコース途中からは北岳中腹の見事な紅葉が見られた。

二俣では6年前の8月に見られた雪渓はやはり残っていなかった。
二俣からは大樺沢の右岸,左岸沿いの樹林帯の登山道を広河原まで下りて来た。
予定の10時30分発の南アルプス林道バスに乗り、仙流荘で下車。  仙流荘で温泉に入り、昼食。
仙流荘を午後1時30分に出発。 中央道、名神、中国道、淡路鳴門自動車道、高松道を通り、予定より早い午後11時前には宇多津まで帰って来た。

出発前には台風21号の影響で天気予報が気になっていたが3日間とも雨に会わず、安定した天気が続き、北岳と間ノ岳の間の稜線歩きを充分に楽しむ事が出来た。
また、北岳中腹の紅葉も実に綺麗で満足のゆく山旅を体験した。なお、山小屋が空いており、くつろいで過ごせたことも好い思い出になったと思う。


GPS軌跡図

▲北岳〜間の岳高低差(実績)高低差

北岳〜間の岳高低差(実績)稜線往復の高低差

●9月26日(土)の写真:広河原〜北岳肩の小屋

仙流荘前の南アルプス林道バス乗り場(5:40)臨時バスを含め4台出発(6:05)

広河原インフォメーションセンターに到着(ここで出発準備をして午前8時5分歩き始める)

吊り橋手前から見た北岳

野呂川の吊り橋を渡る

▲樹林帯の急登を行く(白根御池小屋までの標高差約700m)

▲小屋が近くなると緩やかな登山道になる

▲白根御池小屋前で昼食

▲草すべりの途中から白根御池を振り返る

▲二俣との分岐(肩の小屋まで約50分の標示)

▲ナナカマドは真っ赤に色づいている

▲稜線は近い

▲北方に甲斐駒ヶ岳が見えてきた(花崗岩の山頂付近はまるで雪山のように見える)

▲仙丈岳も左手に見えてきた

▲小太郎尾根分岐の道標(肩の小屋まで40分の標示:0.8km)

▲岩道を登る

▲雲の上に富士山も見えてきた

▲ 肩の小屋に到着(15:10)

▲雲海と夕焼け

●9月27日の写真:肩の小屋〜北岳〜間ノ岳〜北岳〜肩の小屋



▲早朝、肩の小屋を出発(5:55)気温:5℃

▲岩場を登る(今回初めてヘルメットを着用する)

▲北岳山頂に到着(ガスで展望無し、帰りに期待し先を行く)

▲急坂を八本歯のコルに向かう(遠くに富士山が今日も見えてきた)

▲北岳南東斜面はキタダケソウなどが群生している場所でその標示柱が立っている

▲南側の中白根山、間ノ岳方向の稜線(右下の赤い屋根は北岳山荘)

▲八本歯のコルとの分岐(ここで右に折れ北岳山荘に下る)

▲岩場の間にハイマツ、高山植物が生えている

▲キンロバイ

▲岩場の木製階段、梯子を慎重に通過する

▲北岳山荘に到着(ここでトイレ休憩)

▲山荘前のナナカマドの実(約10日前に初冠雪が有り、その寒さの為か少し枯れかけていた)

▲北岳山荘を後に

▲ガスの出てきた稜線を中白根山に向かう

▲中白根山山頂(3055m)

▲中白根山を振り返る(なだらかな山頂)

▲ガレ場の登山道を南へ

▲もう少しで間ノ岳

▲間ノ岳山頂(ここで昼食)

▲間ノ岳山頂での記念写真(ヘルメット姿は初めて)

▲山頂にある道標(農鳥岳まで3.8km、北岳まで3.9kmの標示)

▲山頂の岩場に咲いていたタカネツメクサ

▲元来た道を北岳に向け稜線歩き

▲中白根山の巻道を行く

▲正面に北岳が見えてきた

▲北岳山荘前から見た北岳

▲登って来た岩場を振り返る(雲の下の赤い屋根が北岳山荘)

▲最後の登り

▲中白根山、間ノ岳方面を振り返る

▲再び北岳山頂に立つ(好く晴れて展望良し)

▲肩の小屋手前の急坂

▲ブロッケン現象が見られた(石鎚山の時以来である)

▲肩の小屋に帰って来た

●9月28日の写真:肩の小屋〜大樺沢〜広河原


▲早朝の富士山(肩の小屋にて)

▲下山開始(5:30)

▲北東に鳳凰三山が好く見える(地蔵岳のオベリスクも)

▲朝日と雲海に浮かぶ富士山

▲小太郎尾根分岐(正面は甲斐駒ヶ岳)

▲朝日に映える北岳と紅葉した斜面

▲ナナカマドの黄色い葉が青空に映える

▲右俣コース途中から見た北岳(この中腹は紅葉真っ盛り)

▲ハクサンフウロ

▲大樺沢には雪渓は無し

▲簡易橋を渡る

▲樹林帯の分岐

▲仙流荘で入浴と昼食