個人ハイク 北海道〜東北の旅 2013年6月29日(土)〜7月13日(土) とうない 記 |
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昨年に続き、二回目の北海道の車旅。 前回は道央の旭岳がメインだったが、今回は道北の利尻・礼文がメイン。 北海道では、天気・気温ともよくてコンディションもよかったが、東北に渡ると昨年同様に雨にたたられた。 7月初旬の東北地方は梅雨時期でアウトドアには適さないようだ。 訪ねた場所は、下の地図に印をつけたところ。 車の走行距離は3500kmに及ぶ、ちょっと危なく感じるときもあったが、無事完走した。 |
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![]() 行程図 ●が訪れた場所 |
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6月29日(土)〜30日(日) |
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29日夕方丸亀を出発、小樽行きのフェリーが出る舞鶴まで走る。 フェリーは深夜0時過ぎに出航する。 フェリーの乗客は中高年夫婦が目立つ。 小樽到着は30日21時前、長い時間がかかるが、フェリー内ではビジネスホテル並みの部屋で、大浴場があったり、レストランがあったり、音楽演奏の催しがあったりで退屈はしない。 |
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![]() ▲舞鶴と小樽を結ぶフェリー |
![]() ▲船では音楽演奏も |
7月1日(月)晴れ |
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朝食までに時間が時間があったので、小樽運河を散策する | |
![]() ▲北運河 右手には昭和初期に建てられた倉庫群が並ぶ |
![]() ▲異国情緒を感じる建物 |
小樽からは、一路稚内に向けて西岸のオロロンラインを北上する。 距離は300km以上あるが、北海道の道路は広く車も少ないので走りやすい。 途中、サロベツ原生林を走る。 海岸沿いに広がる原野にハマナスやエゾカンゾウが咲いている。 稚内は最北端の駅となっている。 駅に西側高台には稚内公園がある。 稚内は戦前樺太への港となっていたため、悲しみを感じさせるモニュメントが多数設置されている。 しかし、明るい景色がそれを忘れさせる。 |
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![]() ▲稚内駅に表示 |
![]() ▲稚内公園 |
7月2日(火)晴れ | |
稚内港からフェリーで利尻に向かう。利尻の港の名前は鴛泊(オシドマリ)難しい名前だ。 9:50発で所要時間1:40、このフェリーは夏のシーズンは車で一杯ではないかと想像していたが、車なしの乗客は結構多いが車は少ない。 その原因は多分料金の高さだと思う。 稚内〜利尻〜礼文〜稚内の三角航路利用で4.5万円ほどもする。 私達のように多分一生に一回しか利用しない客は高くても利用するが、道北の人は高すぎて利用しにくいでしょう。 利尻〜礼文もそれほど大きな島ではないから、タクシーや宿の送迎の車利用が経済的ですね。 利尻には昼前に着いた。 それから、利尻岳に登るには時間的に無理なので、島一周のドライブをする。 島の周囲に沼・原生花園が点在する。 |
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![]() ▲フェリー乗船前の時間にノシャップ岬を訪れる 早朝なので人はまばら |
![]() ▲稚内〜利尻〜礼文を結ぶハートランドフェリー |
![]() ▲オタトマリ沼 晴れていれば利尻岳の山頂が見えるのだが、この日は山は雲の中 |
![]() ▲姫沼 ここでは6合目あたりまで見えた。 沼の一周散策道を歩く |
7月3日(水)晴れ | |
利尻岳登山は累積1500m以上の登りがある。 同行のつれあいは最初から山頂まで行く気がなく、途中の長官山あたりで引き返すつもり。 がんばって山頂まで行けばよいのにと思いながらも、とにかく登ることにする。 我々は登山口をAM5時半頃に出たが、多くの人は5時までには出発している。 中には山頂まで2時間で行って来たというトレールランの若者もいたが、中高年のペースでは登りに5時間はかかるようだ。 休憩時間午後3時頃までに下山しようと思えば、夜明けとともに出発する位の気構えが必要だろう。 登山道は歩きやすい道が続く、気温は20度少しで快適だが、風がある。 標高1218mの長官山に8:40に到着、3時間少し要している。 ここまでに4時間を要す人は登頂はあきらめた方がよいと注意の看板がある。 目の目に見える山頂まで後500m位の標高差がある。 あの位なら登れると思うが、この先は登りがきつく我々の足では3時間はかかるようで、昼頃山頂に着く見込み。 だが、つれあいは山頂までは体力・時間的に無理というので、止む無く、長官山を過ぎた避難小屋までで、登頂は断念した。 残念です。 |
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![]() ▲登山口となる北麓野営場 |
![]() ▲5合目、海の向こうに礼文島が見える、 |
![]() ▲展望がよい場所から見下ろす広い裾野 |
![]() ▲標高1218mの長官山に8:40に到着、山頂は近いが、この先の避難小屋でUターン、残念 |
![]() ▲下山後、温泉で汗を流した後、利尻島 香深港行きのフェリーに乗る。 1日2便しかない。 利尻岳は笠を被っている。 |
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7月4日(木)晴れ | |
今回の旅でメインとしていた礼文島に渡り、桃岩ハイキングコースと礼文島の観光地 高山植物園・スコトン岬・澄海湾などを訪れた。 桃岩なんて変な名前がついていると思ったが、見て納得、岩というより小山の形が桃に似た形をしている。 ここは礼文島では最も有名な場所だろう。 観光バスから降りてくる人が多い。 バスの場合、道が狭いので展望台まで近くまで上がれず、歩いて30分程下の道路でお客を下ろしている。 一般の観光客は展望台まで登って、すぐ下山するようだ。 時間が制約されているからしかたないのだろうが、ハイキングコースをあるくと広い花園が見えるのみもったいないなと思う。 我々は桃岩展望台近くまで車であがり、桃岩ハイキングコースを元地灯台まで往復した。 訪れた時期がよかったようで、たくさんの花が咲く丘のハイキングができた。 このハイキングを終えて後は、観光。 高山植物園・スコトン岬・澄海湾に行く、どちらも名の知れた観光地。 ちょっともったいなかったが礼文島も1日滞在しただけで、稚内に引き返した。 |
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![]() ▲桃岩ハイキングコース入り口 |
![]() ▲桃岩展望台付近 |
![]() ▲南に礼文岳 |
![]() ▲野原をクラブツーリズムのハイカーが歩いてくる |
![]() ▲他のハイキンググループ |
![]() ▲元地灯台 |
![]() ▲レブンウスユキソウ |
![]() ▲エゾカンゾウ |
![]() ▲高山植物園の入り口 |
![]() ▲ここには多品種の花が育てられている |
![]() ▲スコトン岬 なんだが面白いひびきの名前だ |
![]() ▲澄海湾 観光客がとても多かった。 |
7月5日(金)晴れ | |
礼文島の駐車場で出会った人でいた。 その人は香川県の綾川出身の60代の男性で、10年位前から毎年5月から10月まで、礼文島に来ていて、ホテルの送迎バスの運転手をしているとのことだった。 香川の暑い夏を過ごすより、さいはての狭い島でのんびり暮らすのがよいのでしょうね。 季節がよいこの時期の北海道に長期滞在している人の話は北海道ではよく聞く話です。 礼文島の旅を終わり、またフェリーで稚内に帰ってきた。 これから北の端宗谷を経由して、オロロン街道を走り、旭川に向かう。 旭川では昨年行けなかった上野ファームと旭山動物園を訪ねるつもりであったが、旭山動物園は時間がなくなり、また今度ということにした。 |
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![]() ▲稚内から宗谷に向かう道路、左手に日本海、車は少ない、前に宗谷岬が横たる |
![]() ▲宗谷岬のモニュメント、サハリンはかすんで見えない |
![]() ▲さるふつ道の駅 広い公園と共存 |
![]() ▲ベニア原生花園、宗谷から2時間位走ったところにある。 オホーツク海と広い原野 |
![]() ▲旭川の上野ファーム、 旭川駅に近い田園の小山の麓にある小さな洋式のガーデン |
![]() ▲緑のアーチを抜ける |
![]() ▲たくさんの見慣れぬ花 |
![]() ▲この丸い花、「風のガーデン」でも見た |
この夜は北竜町の道の駅のホテル「サンフラワーホテル」に泊まる。 名前のごとくこの町は巨大なひまわり畑があることで有名なところ。 ひまわりが咲く時期には少し早かったので、ひまわりは見えなかったが、ホテルは道の駅付属にしては、立派で食事もよくて、料金もリーズナブル。 後日、違う道の駅の宿に泊まったが、こちらも結構よかった。 道の駅の宿は一般観光客が泊まる宿ではないから、空いているし、きれいで料金もまずまずというところが多い。 車旅には最適です。 |
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7月6日(土)晴れ | |
この日は北竜町からニセコまでの移動の日。 高速道路を使って、札幌の町を抜けて、中山峠経由で羊蹄山の麓にたどり着く。 羊蹄山の麓の駐車場で、出会った若者がいた。 彼は一人で自転車で来た。 私の車の横にテントを張って泊まるというので、この若者と話込んだ。 彼は宮崎出身の26歳。 1ヶ月半ほど前に宮崎をでて海岸沿いをずっと自転車で北海道まで来たとのこと。 ここまで4000kmほどだったといっていた。 高校を出て8年間働き、仕事を辞めて自転車旅行をしているとのこと。 明日はわれわれ同様に羊蹄山に登るとのことだっただった。 彼の旅のスタイルは自転車利用、宿泊はテント、時々温泉に入ると言っていた。 北海道からまた宮崎に自転車で帰るそうだから、帰るのは秋になるようだ。 テレビ・ラジオなどでこんな人がいるとは聞いていたが、実際に会って話しをして経験は初めて。 彼の努力に比べたら、私のように北海道から四国までの車旅など気楽なものだ。 |
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![]() ▲中山峠の道の駅 |
![]() ▲ここの名物はジャガイモを揚げたあげいも。食べてみた、丸ごと芋だから腹が膨れる |
![]() ▲羊蹄山の麓に半月湖公園があり、散策できる |
![]() ▲林の中を歩いて見た。 土曜日だが誰にも会わない |
7月7日(日)晴れ | |
羊蹄山に登る日である。 この山の標高は1898mで、登山口からの標高差は1600m位ある。 ここも、つれあいは山頂までの往復には体力がもたないと最初から途中まで登山と決めており、気がうせる。 登山口では皆さん早い時刻に出発している。 我々はAM5時半位だったが、殆どの人は5時までに出かけている。 それだけきつい山である。 我々の年代の登山者は大抵、山頂の避難小屋泊まりか途中で引き返すかだ。 この山への登山口はいくつかあるが我々が倶知安コース。 このコース道は狭い方だし、途中での見晴らしもあまりなく、延々と登るのみ。 我々は標高1400mの7合目でUターン。 残念 再挑戦もないだろう。 前日の自転車の若者が下山してくるのに、出会った。 若いし、自転車で体力を鍛えているだけあって、山はしんどくなかったと言っていた。 |
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![]() ▲登山口の案内板 |
![]() ▲林の中を進むグループ |
![]() ▲ときおり視界が開ける |
![]() ▲ここまでで終わり、残念 |
7月8日(月)晴れ | |
羊蹄山の近くのニセコアンヌプリに登る。 この山は登山口からの標高差が少なくて、花の多い山。 1時間半程度で登れる。 北海道に来てから1週間は過ぎたが、ずっと晴れが続く。 晴れでも気温は20℃少しだから、快適だ。 登山は五色温泉の駐車場から始まる。 道は広いが、小石がごろごろ転がっていてわりと歩きにくい。 道端に咲く花を見ながら登っていく、中腹より上は背丈の高い木はなく、見晴らしがとてもよい。 雲海が広がり、昨日苦労した羊蹄山のきれいな山容が見えた。 山頂からの眺めもとてもよかった。 この山で北海道の山は終わり。 明日からは東北に渡る。 |
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![]() ▲テントが並ぶ野営場の向こうがニセコアンヌプリ |
![]() ▲五色温泉野営場に駐車 |
![]() ▲最初はブナ林の中を歩く |
![]() ▲1時間ほど登ると山頂が見え出す |
![]() ▲広がる雲海 |
![]() ▲羊蹄山が頭をのぞける |
![]() ▲よい眺め |
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7月9日(火)〜10日(水) | |
朝、函館港をフェリーで出発し、下北半島北の端の大間港に渡る。 昨年は青森港に渡ったが、大間の方が距離は短い。 こちらにしたのは、恐山に寄ってみることにしたため。 しかし、青森に渡ると雨になった。 昨年も雨に降られたのだが、これ以降青森の山は風雨が厳しく登山はできず、車窓からの見物になってしまった。 |
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![]() ▲恐山菩提寺山門前、雨が降る |
![]() ▲八甲田山にはロープウェーで途中まで登れるのだが、 霧と風で運行休止やむなく奥入瀬渓流に向かう |
![]() ▲途中、明治時代にこの山で雪中行軍し、多数の凍死者を出した事故の記念石像が 林の中に建てられていた |
![]() ▲奥入瀬渓流、雨で水量が多い |
7月11日(木)雨 | |
この日は岩木山に登る予定だったが、風雨が強く、リフトの運行はまた休止。予定変更、白神山地の十二湖に移動。 しかし、雨は止まず、白神山地のハイキングはとてもできる状態ではなかった。 しかたないので、ブナ林のハイキングルートを車で回った。 周回は車ではできないが半分以上のコースは見ることができた。 この後、秋田県から南下し山形県鶴岡市の温泉宿に宿泊した。 その宿は昨年も泊まったお気に入りの宿だ。 |
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7月12日(金)曇り | |
山形県から新潟県に移動。 予定にはなかったが、せっかく新潟を通るので、弥彦山に行ってみることにした。 この山は全国の三大彦山の一つ。 行ってみると観光化された山で山頂の100m位下まで車道が来ている。 この山が今回の旅の最後の山である。 |
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![]() ▲弥彦山山頂にはテレビ送信塔が林立 |
![]() ▲弥彦山の向かいの山 |
7月13日(土)晴れ一時激しい雷雨 |
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新潟県から一路丸亀に向かう。 途中休憩もし、北陸自動車道〜若狭自動車道〜舞鶴自動車道〜山陽自動車道を走り、夕方丸亀に着いた。 今回の旅の総走行距離は3500kmであった。 長期の車旅も昨年に続いて2回目、北海道の西側半分はまわった。 東半分は来年以降に行きたい。 礼文島で出会った綾川のおじさんや羊蹄山で出会った自転車一周旅行の若者はまだ旅を続けているだろう。 その他礼文島では、電動のシニアーカーで島を一周していたおばあちゃんもいた。 完走できたかな。 日本各地には珍しいことをしている人も沢山いて、それが生きがいになっている人を見かける。 それぞれ楽しんで生きている。 |