個人山行 武尊山(2,158m 群馬県片品村)

  2016年6月17日(金)天候:曇り後雨後晴れ(山頂の気温15℃)        しらかわ 記 
 
 2日目は午前6時20分にマイクロバスに乗り、オグナスキー場の駐車場のゲートを通って、スキー場上部の舗装道路終点で下車。
通常は駐車場で下りてスキー場内を歩くことになっているがペンション・てんとう虫のサービスでコースを短縮出来た。

ここで出発準備をしてスキー場ゲレンデ左側に設けられた階段状の登山道を登る。かなりの勾配である。
やがて樹林帯になり20分で天狗尾根との分岐に出る。
この辺りから昨年登った赤城山が南方の木々の間から見える。
樹林帯の急登沿いには石仏が幾つかあり、やがて屋根の下に日本武尊像が祀られた開けた場所に着く。
ここが前武尊山の山頂で、三角点が設置されている。
ガスで見えないが北方には川場剣ヶ峰が、その先には中の岳、更に奥には武尊山の岩稜帯が続いているはず。
川場剣ヶ峰は東側の巻道を、更にその先のトサカ岩は西側の巻道を通った。
最初の巻道は斜面で笹の根が有り滑りやすく、西側の巻道は木の根が絡まったアップダウンの道で緊張を強いられる。

やがて平坦な開けた処に家の串山(2103m)の道標が見えてくる。
家の串山から少しの間は岩稜帯で左右が切り立った幅の狭い”刃渡り的な岩場”である。
晴れて視界が良いと高所恐怖症の人は躊躇するような場所で慎重に通過。
これ以降、少しのアップダウンは有るが武尊山山頂までは歩き易い登山道。
中の岳南の分岐から、三ツ池辺りまで来ると多くの高山植物が有り沢山の花が道端に咲いていた。
岩の上に立つ日本武尊像を右に見て更にアップダウンを繰り返すと広い武尊山山頂に着く。

登り始めて4時間で到着。
山頂には一等三角点標石、360度の展望図盤、御嶽山信仰の石碑などがある。
展望が良ければ赤城山、皇海山、日光白根山、至仏山、燧ケ岳、谷川岳などが見えるようだ。
曇り空で展望はなかったが雨も止んだのでゆっくりと昼食を摂る。

その後、元来た道を中の岳南の分岐まで下り、ここからは武尊牧場スキー場を目指して下山。
途中に三か所、クサリ場、ロープが張られた岩場が有り、通過するのに少し時間がかかった。
その後は緩やかな登山道になるが、前日の雨でぬかるんだ処、小湿原の横、白樺林、ブナの原生林の中を通り武尊牧場スキー場まで下りた。
途中に武尊避難小屋がブナの原生林の中に立っている。赤い屋根はよく目立った。

武尊牧場には盛りを過ぎたレンゲツツジが、またスキー場からは遠くに赤城山、皇海山、日光白根山が見えた。
その後、スキー場駐車場でマイクロバスに乗り、ペンション・てんとう虫に帰った。
 
本日のコースとコースタイムは以下の通り。
 
オグナスキー場上部(6:50)〜分岐(7:10)〜前武尊山(8:00〜10)〜川場剣ヶ峰北の鞍部(8:35〜40)〜家の串山(9:20〜25)〜中の岳南の分岐(10:05〜10)〜三ツ池〜武尊山(昼食)(10:50〜11:25)〜中の岳南の分岐(12:00)
〜クサリ場(12:40〜55)〜小湿原(13:15)〜武尊避難小屋(14:15〜20)〜武尊牧場(15:25)〜武尊牧場スキー場駐車場(16:00)
 
歩行距離(上り):3.7km、(下り):7.9km、 歩行時間(上り):3時間35分、(下り):4時間15分
累積標高差(上り):760m、(下り):1030m、  休憩、昼食を含む所要時間:9時間10分
 
1、武尊山山頂への登山ルートは何本も有る。今回はその中のオグナスキー場から登り、武尊牧場スキー場に下山するコースが選ばれた。
  登りは修験道の道で岩稜帯の一部に刃渡り的岩場もあり、アップダウンが比較的多いルートであった。
  三ツ池近くには沢山の高山植物が有り、多くの花が咲いており、それまでの疲れも取れた感じになる。
  下山ルートには3か所クサリのある岩場が有るが、それより下方は白樺林、ブナの原生林、レンゲツツジの咲く武尊高原と続き、
  変化する景色で距離の長さを忘れさせてくれた。
2、ペンションの御好意でスキー場の単調な登りを短縮したが、それでも山頂まで4時間、下山に4時間35分を要し、
  休憩、昼食を含む所要時間は9時間10分と比較的長い登山になった。
  
この夏には北アルプス、南アルプスの縦走登山も予定しており、今回の体験が活かせればと思う。
 
    

GPS軌跡図

▲標高図

▲オグナスキー場上部で下車:
ペンション・てんとう虫のご主人がマイクロバスで送ってくれた
▲スキー場ゲレンデをバスが下って行く

▲ゲレンデ左手の階段状登山道を出発(6:50)

▲ゲレンデで餌を探すの猿を数匹見かける

▲天狗尾根・スキー場への分岐

▲このような急登も有る

▲石仏が登山道沿いに:ここは修験道の道でもある

▲前武尊山頂(2040m)にある日本武尊の銅像

▲前武尊山

▲前武尊から北側には川場剣ヶ峰があるがこのガスで全く見えない

▲川場剣ヶ峰東側の笹が生い茂る巻道を行く

▲剣ヶ峰北側の鞍部

▲トサカ岩を見上げる

▲トサカ岩西側岩場の巻道

▲トサカ岩のクサリ場(ここは登らず巻道を来た)

▲アップダウンが続く

▲家の串山頂の道標

▲家の串の山頂(2103m):山頂に登山道が付けられている

▲刃渡り的な岩場を慎重に通過:風が無くて良かった

▲中の岳南の分岐(三ツ池まで300m、武尊山まで800mの標示)

▲三ツ池を通過:ここには沢山の花が咲いていた(後述)
▲武尊山に到着(10:55〜11:25)

▲一等山三角点

▲山頂広場で昼食:雨は止んでいる

▲岩場に立つ日本武尊像

▲中の岳南の分岐を武尊牧場スキー場方面に下る

▲クサリ場を下る

三番目のクサリ場:
ガイドの補助を必要とする者、補助が無い方を好む者など

▲小湿原も有る

▲武尊避難小屋

▲白樺林の緩やかな道

▲木道でぬかるみを避ける

▲新緑が美しい:ブナの原生林

▲ブナ林が続く

▲武尊高原:レンゲツツジは盛りを過ぎていた

▲白樺とレンゲツツジのコントラストが美しい

▲高原から見た皇海山

▲同じく赤城山

▲同じく日光白根山

▲武尊牧場スキー場駐車場:マイクロバスが迎えに(16:00)

道沿いで見かけた花々

▲ツツジ(前武尊手前)

▲イワカガミ(トサカ岩巻道)

▲シャクナゲ(家の串の手前)
三ツ池沿いに咲いていた花

▲その1

▲ミツバオウレン

▲コイワカガミ

▲キヌガサソウ

▲サンカヨウ

▲イワカガミ
武尊牧場に咲いていた花

▲ベニバナイチャクソウ

▲ミツバツチグリ

▲ヤマオダマキ

▲アマドコロ

▲クリンソウ