夏山    木曾駒ヶ岳(2,956m)・宝剣岳(2,931m)長野県宮田村)

  2015年7月28日(火)〜29日(水)  天候:霧 しらかわ記 

一週間前より台風12号が発生し,その進路が気になっていたが、出発前々日には熱帯低気圧になったので予定通り実施した。

初日は早朝5時30分に丸亀を出発し,高速道路をバスで移動。
駒ヶ根ICを下り、駒ヶ根市菅の台バスセンターで路線バスに乗り換え、しらび平駅でロープウエイに乗り継いで千畳敷駅には午後2時前に着いた。
平日の午後で路線バス、ロープウエイの混雑は無く、スムースに移動出来た。

千畳敷駅は標高差約1000mをロープウエイで8分の短時間で上がった標高2612mの高所の為、ここで高山病対策として約1時間千畳敷カールを散策する予定であった。
ところが、天気予報で雷注意報が出た事と、上空にはガスが出てきたので予定を変更してそのまま、登山を開始した。

今回のコースとコースタイムは以下の通り。
7月28日(火)
千畳敷駅14:10……14:25八丁坂分岐……15:05乗越浄土15:10……15:15宝剣山荘(宿泊手続きと休憩)15:45……16:05宝剣岳16:15……16:35宝剣山荘(泊)

7月29日(水)
5:00宝剣山荘(朝食)5:45……6:05中岳……6:40木曾駒ヶ岳7:00……7:10馬の背……7:20木曾駒ヶ岳……7:50中岳7:55……8:15宝剣山荘8:30……8:35乗越浄土……9:15八丁坂分岐……9:35千畳敷カール(剣ケ池にて昼食)10:00……10:10千畳敷駅10:20〜ロープウエイ(8分)〜10:30しらび平駅10:40

宝剣岳と木曾駒ヶ岳に登る4名、木曾駒ヶ岳のみ登る者9名、千畳敷カールのみ散策し,登山しない者3名の総勢16名で千畳敷駅を同時に出発し、八丁坂分岐で散策組と分れた。
ここまでは観光客も多く、ガスも出て無くて気持ちよく歩けた。
八丁坂は急坂ではあるが登山道は良く整備されており下山者とのすれ違いも殆んどなく、ほぼ予定通り乗越浄土に到着。
振り返れば千畳敷カール、ロープウエイ乗り場がはっきりと見え、素晴らしい展望を楽しめた。
ただこの頃に宝剣岳、中岳方面はガスが出てきて中岳がぼんやり見える程度になってきた。
雷雨と強風は無く、予定より早い午後3時15分に宝剣山荘に到着。ここで宿泊手続きを済ませて4名のみ南側にある宝剣岳に登った。

●宝剣岳
宝剣岳の山頂は200mも離れていないがガスであまり良く見えない。
最初はなだらかな岩場であるが山頂近くになると急登で途中にクサリ場もあり、翌日登った木曾駒ヶ岳とは危険度は違うことを実感。
ただ三点確保で登り下りすれば特に危険個所は無かったように思う。
途中で誰にも遭わず、マイペースで登り下り出来たので往復40分、山頂で10分、合計50分で宝剣山荘に帰って来た。
ガスが濃く千畳敷カールは勿論、山荘も見えず展望を楽しむことが出来なかったのは残念である。

●木曾駒ヶ岳
朝食前に外に出てみるとガスが濃く、視界は10m前後で今日も展望は期待出来そうにない。
登山道の両サイドにはガイドロープが設置されているとの事であったが最初は良く見えなかった。
当初計画では中岳、木曾駒ヶ岳、濃いが池、駒飼いの池、宝剣山荘、乗越浄土、千畳敷カールと一周コースであったが、濃いが池から駒飼いの池迄雪渓が有り10本爪アイゼン、ピッケルが必要との山小屋情報で一周コースを断念し、木曾駒ヶ岳の往復に変更した。

中岳、木曾駒ヶ岳の山頂を時間を少しずらせて二度踏んだがいずれもガスが濃くて展望は全くなかった。
その分足下に注意が向き、たまたま休憩した中岳中腹でコマクサの花を見つけることが出来、ラッキーだった。
山頂には登山者が多くいたが、馬の背に向かうルートは誰もいなかった。中岳下山途中では小学生の集団登山の一行と、又乗越浄土から八丁坂を下る処では250名の中学生集団登山の一行とすれ違う事になり、場所が狭くてかなりの時間を要した。
千畳敷カールの遊歩道に入ると沢山の高山植物が咲き乱れ、時間もたっぷりあったので心行くまでお花を観賞。
ここまで下りてくるとガスも無くなり伊那前岳、宝剣岳、八丁坂を登る登山者の行列など遠くの景色を十分楽しむ事が出来た。

予定より早く下山出来る事から急遽予定を変更し、美ヶ原への途中にある日本百名山・霧ヶ峰の最高峰・車山の登る事にした。


▲GPS軌跡図
●7月28日(火)の写真

▲菅の台バスセンターの切符売り場(しらび平までのバスとロープウエイの往復切符を購入)

▲路線バスに乗車(予約していたので待ち時間無し)(13:05)

▲ロープウエイを下りて千畳敷駅前で集合写真(参加者全員16名)

▲駅前の駒ヶ岳神社に安全祈願後、八丁坂へ通じる遊歩道を出発(14:10)

ミヤマキンバイ

▲コバイケソウ

▲クモマミミナグサ

▲八丁坂分岐(これより急坂の登山道になる)

八丁坂(急坂であるが整備された道で歩き易い)

▲坂途中から左手の宝剣岳を見上げる(写真左手の岩峰)

▲ガスが消えて千畳敷カールが好く見える

▲乗越浄土に到着(ガスの中に中岳がかすかに見える)

▲宝剣山荘に到着

●宝剣岳


▲山荘から宝剣岳に向かう(写真中央のピークが山頂)

途中のクサリ場

▲山頂の祠(左右に二つ有り、新しい祠)

山頂は狭く、一人が立てる広さしかない

元来たルートを下山

▲岩場に咲くチシマギキョウ

クサリ場を後ろ向きに下る

岩場には両サイドにガイドロープが張られて迷うことは無い
木曾駒ヶ岳:7月29日(水)

早朝の宝剣山荘(ガスで視界が悪い)

山荘西側から中岳へ向け出発(5:45)

岩間に咲いていた花

中岳への登山道沿いの風景

▲中岳山頂(6:10)

コマクサ

ガスの中、木曽駒が岳へ

山頂の木曾駒ヶ岳神社

木曾駒ヶ岳山頂はガスで視界不良

山頂での集合写真(13名:霧でメガネに水滴が着き見えにくい)

▲山頂から馬の背に向かう

此処にもチングルマが

大きな岩の間を下山

露に濡れたチングルマの実

ここにも、ヨツバシオガマ

またガスが濃くなってきた

▲岩場で視界不良のため、ここで山頂に引き返す

山頂からの下山中に小学生の集団登山の一行とすれ違う

再び中岳へ

未だガスが周囲を覆って展望は無し

中岳山頂で小休止

▲宝剣山荘に立ち寄る

▲八丁坂を登ってくる登山者の行列
(中には中学生の集団登山約250名も居ており、すれ違いに多くの時間が取られた)

八丁坂にはこのようなお花畑もある

ハクサンイチゲ

八丁坂分岐(ここから遊歩道へ)

イワカガミ

▲ミヤマクロユリ

▲イワカガミ

アオノツガザクラ

コバイケソウ

千畳敷カールの剣ケ池

▲千畳敷カールより宝剣岳を見上げる(山頂は少しガスで霞んでいる)

ガスが無くなり、宝剣岳、乗越浄土を眺めながら昼食

▲ズームアップした宝剣岳

▲ 宝剣岳を背景に千畳敷での集合写真

剣ケ池

ロープウエイ千畳敷駅(標高2612m:日本最高所駅)