個人山行 両神山(1723m)・甲武信ケ岳(2475m)
 (埼玉県秩父市・山梨、埼玉、長野県の県境) 2012年6月2日(土)〜4日(月) 晴れ  


                                             しらかわ 記
                                                          
                                       


今年2度目の日本百名山のツアー登山に参加。 夜行バスに約12時間揺られて6月2日午前7時45分に両神山の登山口に到着。

3日間の日程、登山ルート、コースタイムは以下の通り。

●両神山登山:6月2日 天候:晴れ後曇り
 (最短の白井差ルートを往復するコース、標高差:約800m、歩行距離:約9km、昼食を含む所要時間:5時間50分) 登山口(8:10)〜昇竜の滝(8:30)〜梵天尾根(10:55)〜両神山山頂(昼食)(11:05〜35)〜昇竜の滝(13:45)〜登山口(14:00)

(1)この登山コースの大部分は山中豊彦氏の私有地を通るルートで、登山道が良く整備されており、歩き易くハイキング気分で登れる。
  但し、梵天尾根の稜線に出てから山頂までの約200mは岩場で慎重な山登りが要求される。
(2)登山道沿いには小森川の苔むした岩、沢、昇竜の滝、ブナ林などがあり、山頂までの大部分が樹林帯であり、谷川のせせらぎ、新緑のブナ林の美しさに心を癒やされる。
(3)イザナギ、イザナミの両神が祀られている両神山は遠くから見ると鋸状の岩稜を連ねた山容で、その山頂(1723m)は狭い岩場で360度周囲を見渡せるが、当日は生憎の曇り空で周囲の秩父連山も雲に遮られて殆ど見えなかった。

●甲武信ケ岳縦走(登りの標高差:約1200m、歩行距離:約7km、下りの標高差:約1200m、歩行距離:約7km )

 ○6月3日(日)の登りルートとコースタイムは以下の通り(天候:曇りのち雨)
 西沢渓谷入口(9:15)〜西沢山荘(9:45)〜(徳ちゃん新道)〜近丸新道との合流点(12:25)〜(戸渡り尾根)〜木賊山(2469m)(昼食)(13:05〜30)〜甲武信小屋(15:40)

 ○6月4日(月)の山頂からの下りルートとコースタイムは以下の通り(天候:快晴)
 甲武信小屋(6:00)〜甲武信ケ岳山頂(2475m)(6:20〜45)〜分岐(7:20)〜千曲川水源地標(7:45)〜ナメ滝(9:10〜15) 〜大山祇神社(10:55)〜毛木平駐車場(11:15)

(1)登りの山梨県側のルートは尾根筋の急登が続き、途中の木賊山手前からは残雪が凍っている登山道が所々にあり滑りやすかった。
  また、甲武信小屋到着前には雨も本降りとなり且つ少し下り道になり更に慎重な歩行を要求された。
  ただ、最初は西沢渓谷の林道、続いて、落ち葉の自然のジュウタンのような登山道もあり、白樺、唐松林、アズマシャクナゲのトンネルと自然の美しさは十分堪能出来た。
(2)甲武信小屋では、日曜日で降雨が予想されたこともあり、宿泊者は約50人(定員150人)と少なく、ゆっくりと休む事が出来た。 
(3)早朝の甲武信ケ岳山頂は快晴で、富士山、南アルプスの白根三山(北岳、間ノ岳、農鳥岳)、八ケ岳、両神山などの山々がくっきりと良く見えた。
(4)下りの長野県側は西沢(千曲川)の沢沿いルートで矢張り標高2000m以上の樹林帯には残雪が凍った処があり、滑る者も居た。
  標高が下がるとダケカンバの林、コブツガの林を通る緩やかな登山道になりハイキング気分で歩けるようになる。

今回登った2座はいずれも秩父山地にある日本百名山であり、両神山は整備された登山道と新緑のブナ林が、また甲斐、武蔵、信濃の国境にある甲武信ケ岳は山頂からの展望、残雪のある登山道、満開のシャクナゲのトンネルが印象に残る。


■6月2日(土)両神山登山

両神温泉薬師の湯(道の駅)で洗顔と朝食(6:30〜7:10)

白井差ルートの入り口に到着:車道が狭くマイクロバスを利用

▲白井差登山口にある山中氏手書きの説明版
山中氏が今回、道案内をしてくれた。入山料1000円要

新緑が美しい

苔むした岩のある沢を何度か渡る

ブナ平を登る:自然公園のように綺麗に整備されている

私有地を抜け稜線に出た処にある道標
約200mの岩場を登ると両神山山頂

稜線を行く

▲最後の岩場:クサリがあり安心して登れる

▲両神山山頂は登山者で大賑わい:昼食を食べる場所確保に一苦労

山頂から見た奥秩父の山並み:雲が出てきて展望は良くない

両神山山頂(1723m)

岩場を下りる:緑の中に山ザクラが1本

林の中の山ツツジ

山頂南側の断崖:下山時に右手に見える

沢に架かる木製橋を渡る

登山道から見た昇竜の滝:落差は数十メートル

■6月3日(日)甲武信ケ岳(登り) 標高差:約1200m、昼食を含む所要時間:6時間25分

西沢渓谷入口で出発準備

登山口:最初は西沢渓谷沿いを行く

西沢渓谷:新緑と清流

西沢山荘:ここから右へ入り、徳ちゃん新道の急登を行く

新緑に映える山ツツジ

白樺の林

カラマツ林と鹿の食害で枯れた笹原

丁度身頃のアズマシャクナゲ
徳ちゃん新道から戸渡り尾根にはシャクナゲのトンネルが続く

狭い岩尾根を行く

見晴らしの良い岩場に出るが生憎の小雨で何も見えず

木賊山山頂に近づくと登山道には残雪が(標高:約2000m以上)

木賊山山頂(2469m):ベンチ、三角点がある

甲武信小屋(2階)の内部:一人当たり広さ一畳は確保されている

■6月4日(月)甲武信ケ岳(下り)(標高差:約1200m、所要時間:5時間15分)


朝日に照らされた甲武信小屋

甲武信ケ岳山頂はもう直ぐ

甲武信ケ岳山頂(2475m):午前6時20分

山頂からの展望(その1)
南アルプスの白根三山(右から北岳、間ノ岳、農鳥岳)

山頂からの展望(その2):雲海に浮かぶ富士山

山頂からの展望(その3):中央アルプスの八ケ岳

山頂からの展望(その4):1昨日登った両神山

ガレた岩場の登山道を振り返る
これより下の樹林帯には凍った残雪があり転倒する者も居た

千曲川、信濃川の水源地標:ここにも残雪が

西沢を流れる千曲川

ダケカンバの林

登山道には新しい道標が

▲コメツガ林の緩やかな林道

毛木平の駐車場に到着