夏山 御嶽山(3,067m 長野県・岐阜県県境) 2014年7月30日(水)〜31日(木) 天候:晴れ しらかわ 記 |
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昨年、麓の八海山荘まで行き、天候悪化(強風、大雨)で登山を中止した御嶽山に再度挑戦。 今年は、前日の伊吹山も含めて三日間天候に恵まれて快適な夏山登山を楽しむ事が出来た。 ●7月30日:王滝登山口〜剣ヶ峰〜二の池新館 コースとコースタイムは以下の通り。 王滝登山口(6:20)〜御嶽神社遥拝所(6:35〜45)〜あかっぱげ(7:15〜20)〜八合目金剛童子(7:35〜40)〜九合目(8:40)〜王滝頂上(9:45〜55)〜八丁だるみ(10:00)〜剣ヶ峰(昼食)(10:35〜11:20)〜二の池新館(11:50)着 賽の河原散策(12:40〜13:55) 歩行距離:5.8km、 歩行時間:4時間15分 累積標高差(上り):937m、累積標高差(下り):233m、昼食、休憩を含む所要時間:5時間30分 早朝、八海山荘で朝食後、山荘前の八海大神社に参拝し、バスに約20分乗車して王滝登山口のある田の原駐車場に移動。 良く晴れており、駐車場から王滝頂上、剣ヶ峰がはっきりと見える。 登山口(標高:2160m)で登山計画書をポストに入れ、広い水平な道を600m程行くと右手に御嶽神社遥拝所がある。 ここで登山の安全祈願を済ませ、緩やかな砂利道を進み大江権現(2285m)で小休止。 ここからは石の階段で勾配のある登山道を登る。 途中、樹林帯が開けた赤土のあかっぱげ(2380m)まで上ると展望が開ける。 さらに進むと森林限界を超える。 八合目・金剛童子(2475m)まで来ると、正面に王滝頂上小屋、振り返ると田の原駐車場、遥拝所が見えるようになる。 この辺りからは火山の溶岩の岩道が続き少し歩き難い。 しかも急登であちこちで休憩している登山者を見かけるようになる。 ここでゆっくり山頂を目指すグループと、普通のスピードで山頂に登るグループに分かれる(上記のコースタイムは、ゆっくりグループのタイムで、先行グループは剣ヶ峰登頂は午前10時)。 金剛童子から八合目石室(避難小屋)、九合目避難小屋(2700m)、一口水、中央不動(2850m)の横を通り、王滝頂上(2936m)までは大きな溶岩が点在する急登が続き、ゆっくりと休みながら登る。 王滝頂上で剣ヶ峰へのコースを確認するとともに、王滝頂上神社に参拝し小休止。 八丁だるみにあるまごころの塔、大御神火祭斎場を見ながら剣ヶ峰には午前10時35分に到着。山頂で集合写真を撮り、各自日陰を選んで昼食を摂る。 山頂は360度の展望が開け、北方には今夜の宿・二の池新館、その奥には摩利支天山、南方には王滝頂上、西方には継母岳などがはっきりと見えた。 充分に眺望を楽しみ、休憩後、頂上小屋前を左手に下り、二の池を左回りにザレ場を行き、二の池新館には午前11時50分に到着。 ザックを下ろし、約1時間休憩後、身軽な格好で高山植物が多く咲いている賽の河原、五の池方面の散策に出かける。 賽の河原を少し過ぎた登り坂でコマクサが咲いている処まで行き、大部分のメンバーはここで散策を終える。 二の池新館には檜風呂が有り、他の登山客が到着前に全員入浴を済ませる。このような高所(2900m)での入浴経験はあまりない人が多かったように思う。 午後5時30分から夕食をいただき、小屋前から雲海に沈む夕陽を見て(午後6時55分)、早々と就寝。 |
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![]() ▲GPS軌跡図 |
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![]() ▲八海山荘(出発:午前5時55分):御嶽教信者一行も宿泊していた |
![]() ▲田の原駐車場で御嶽山を背景に集合写真 |
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![]() ▲田の原駐車場北側にある王滝登山口 |
![]() ▲登山道右手にある御嶽神社遥拝所:正面に御嶽山 |
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![]() ▲石がゴロゴロした登山道に変わる |
![]() ▲あかっぱげ(2380m)で白装束の御嶽教信者一行とすれ違う |
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![]() ▲急登が続く |
![]() ▲八合目金剛童子(2475m)で小休止 |
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![]() ▲振り返ると田の原駐車場とその手前に遥拝所が良く見える:後方の山は三笠山 |
![]() ▲八合目石室までやってきた:この辺りは溶岩の山道 |
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![]() ▲東方には中央アルプスの山々が |
![]() ▲九合目避難小屋(2700m):急坂で休憩している人を見かけるようになる |
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![]() ▲王滝頂上の東方はこのような断崖になっている |
![]() ▲中央不動の祠(2850m)の横の岩道を登る |
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![]() ▲王滝頂上(2936m)手前の最後の急登 |
![]() ▲王滝頂上に到着:この上に社務所がある(左手にはトイレ) |
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![]() ▲王滝頂上から見た八丁だるみ、剣ヶ峰 |
![]() ▲八丁だるみにある”まごころの塔” |
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![]() ▲剣ヶ峰(3067m)から見た二の池(二の池本館、二の池新館も見える) 後方は摩利支天山、手前は一の池 |
![]() ▲剣ヶ峰での集合写真 |
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![]() ▲剣ヶ峰に登る最後の階段 |
![]() ▲剣ヶ峰山頂で祈祷する信者 |
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![]() ▲階段下の頂上小屋:ここで記念バッジを購入したメンバーも居た |
![]() ▲頂上小屋横から二の池コースに下る |
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![]() ▲チングルマ |
![]() ▲二の池本館の横を通る(二の池新館まで5分) |
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![]() ▲二の池新館に到着(11:50) |
![]() ▲ザックを小屋に預け、賽の河原方面を散策 |
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![]() ▲コマクサ |
![]() ▲ミヤマダイコンソウ |
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![]() ▲コマクサ(白い花は珍しい) |
![]() ▲避難小屋からみた剣ヶ峰と賽の河原 |
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![]() ▲ 同じく三の池と継子岳:手前直下が7月上旬まで通行止めになっていた登山道 (計画ではこのコースを予定していたが、歩き易い摩利支天乗越経由に変更した) |
![]() ▲二の池新館前からみた夕陽(明日も天気は良さそう) |
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●7月31日(木)二の池新館〜飛騨頂上〜濁河温泉 コースとコースタイムは以下の通り。 二の池新館(6:05)〜賽の河原〜避難小屋〜分岐(6:40)〜摩利支天乗越(6:55〜7:00)〜後の池周辺(小休止)(7:20〜55)〜八合目・お助け水(9:05〜15)〜のぞき岩(9:40〜50)〜湯の花峠(10:20)〜濁河温泉登山口(11:20) 歩行距離:7.3km、 歩行時間:4時間15分、 累積標高差(上り):233m、 (下り):1351m 休憩を含む所要時間:5時間15分 昨日の天気予報では曇り後雨で少し心配であったが、夜中は星が出ていた。 目覚めると晴れで今日もレインウエアは必要なさそう。 予定通り、午前6時過ぎに二の池新館を出発し、賽の河原に下りそこから登り返して避難小屋の横まで来た。 そこで摩利支天乗越方面から下りてくる登山者に出会う。 計画では、この先の分岐から右へ急坂を下り、三の池経由で飛騨頂上に行く予定であったが、このルートは7月上旬まで登山道崩壊で通行止めになっていた処があり、雪渓も残り事故が多いルートのため、すれ違った登山者の情報も考慮しルートを摩利支天乗越経由、飛騨頂上に急遽変更。 摩利支天乗越への登り下りに少し時間はかかったが、危険な場所は無く、無事飛騨頂上へ進むことが出来た。 また乗越からの眺望は素晴らしく、剣ヶ峰、摩利支天山、継子岳、遠方には乗鞍岳も見ることが出来た。 飛騨頂上の五の池小屋周辺は高山植物の宝庫で、コマクサの群生地も有り、花の百名山を実感する。 じっくりお花を鑑賞し、カメラに収めた後、濁河温泉に向けてハイマツ帯の岩のゴロゴロした急坂を下る。 途中からは木製階段が多くなったので滑らないように足下に注意しながら慎重に下山した。 濁河温泉では入浴後のビ−ルの味は格別美味しかった。 二年越しの御嶽山縦走登山を無事終えることが出来た。 御嶽山は南の剣ヶ峰を中心とした火山、北の飛騨頂上付近のコマクサを中心としたお花畑、古くからの御嶽教信仰の霊山の三つの顔を持ち、山頂は広く(南北約3km、東西約1km)高く(約3000m)、本当に懐の深い名山である事を実感した。 (40)73:北方には継子岳とその手前は飛騨頂上(右手は三の池 |
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![]() ▲二の池新館前にて(6:05) |
![]() ▲賽の河原への下り |
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![]() ▲避難小屋を通過し、コースを変更して摩利支天乗越への登り坂にさしかかる |
![]() ▲快晴で皆さん元気いっぱい |
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![]() ▲摩利支天乗越から見た剣ヶ峰 |
![]() ▲北方には継子岳とその手前は飛騨頂上(右手は三の池) |
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![]() ▲遠方に乗鞍岳、手前は継子岳 |
![]() ▲飛騨頂上に下るガレ場 |
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![]() ▲飛騨頂上(2811m)から見上げた摩利支天乗越 |
![]() ▲飛騨頂上から見下ろした四の池:川が流れており高山植物の宝庫になっている |
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![]() ▲飛騨頂上・五の池小屋前を出発(濁河温泉への下り) |
![]() ▲登山道沿いにあるコマクサ群生地に咲いていたもの |
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![]() ▲ ハイマツ帯の歩き難い岩道を慎重に進む |
![]() ▲下方に濁河温泉が見える |
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![]() ▲おたすけ水に着き小休止(標高:2450m) |
![]() ▲湯の花峠まで下りる(標高:2103m) |
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![]() ▲濁河温泉に下りてきた(午前11時20分) |
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