個人山行 白馬岳  '06-7-24〜27
とうない記

今年初めから個人的に計画していた長野県の白馬岳に行ってきた、この山は夏でも残る大雪渓とお花畑で人気がある。 登山者の多くは猿倉の登山口から入り、大雪渓を登り、尾根を歩いて白馬大池を通り、栂池自然園側に下山するコースを選んでいるようだが、我々は、高低差が少なく栂池自然園も楽しむため、逆のコースで大雪渓を下るコースをとった。

出発前の天気予報では、3日間とも雨の降る確率が高かったが、移動日と最終日は雨だったが、花の一杯咲いている尾根歩きの時は晴れに恵まれた。

栂池自然園〜白馬乗鞍岳〜白馬大池〜小蓮華山〜白馬岳のコースはこの時期花に恵まれており、今年は雪解けが遅れたせいで多くの種類の花が一度に咲いたとのことだった。

初日朝、車で4人のメンバーと丸亀を出発し、時折り雨の降る中、北陸道糸魚川ICより、長野県白馬村 栂池高原に到着。 移動に行程約700km約10時間を要した。
栂池高原はスキー場とあって、宿泊設備がぎっしりと並んでいる。 ここのホテルで1泊する。

2日目、朝から雨が降っているが、雨でもしかたなしと出発する。 ホテルのすぐ近くから出ているゴンドラに乗り込む、20分位でロープウェイに乗り変える。 ロ−プウェイの駅から10分位歩くと栂池自然園の入口に到着する。 二週間前にもここを訪れているが、自然園の花がその時に比べてすごく大きくなっていることに驚いた。


▲栂池自然園入口。 
山には登らず自然園だけに来る観光客も多い

▲自然園の中、黄色い花のシナノキンバイが目立つ

▲自然園の中は、尾瀬のように木道が設けられている。
 尾瀬より規模は小さいが、それでも一周に3.5時間を要す。
我々はこの後、白馬大池に行くので、花が多い半周で
切上げた。

▲オオバタケシマラン

▲キヌガサソウ

▲キヌガサソウ

▲チングルマ

▲イワカガミ

▲ニッコウキスゲ

▲ゴゼンタチバナ

▲アカモノ

▲タテヤマリンドウ

10:30頃公園を出て、白馬大池に向かう。 この頃、天気予報が外れて、雨は止み、青空が一杯に広がってくる。 1時間少し登山道を登る、道は雪解け水で濡れている。 
やがて、天狗原に到着、ここは湿原であちこちにミズバショウやワタスゲが咲いているがもう終わりの時期になっている。


▲天狗原から白馬乗鞍岳に向かう

▲白馬乗鞍岳には広くて長い雪渓が待ち受けている

▲雪渓を登る。 
雪はきれいだが傾斜がきつく、息が切れる

▲雪原を登る同行の二人。 きれいな雪渓。


1時間少し登っていくと、白馬乗鞍の山頂に出てしばらく歩くと、白馬大池とその後に白馬連峰が美しい姿を見せている。
 

▲白馬乗鞍岳からの小蓮華山、この山の後に白馬岳がある

▲白馬乗鞍岳到着。記念撮影

▲白馬大池と宿泊した白馬大池山荘のうつくしい眺め。 しばし休憩する。

▲大池の周囲は岩が多い
大池山荘に早めに到着する。長野県には大雨の被害が出ているとあってか、宿泊客は定員270名のところ50名位と少ない。半分位は台湾からきた客が占めている。 宿の外にはハクサンイチゲとハクサンコザクラなどの高山植物が一杯咲いている。 下の写真はここで撮影のもの。

▲山荘の傍に広がるお花畑

▲ハクサンイチゲ

▲アオノツガザクラ

▲チングルマ

▲ハクサンコザクラ

▲風に揺れるイワツメクサ
3日目、朝6時頃宿を出発。 今日は白馬岳まで向かう。途中は緩やかな尾根道でアップダウンが続き、道端には高山植物が広がる。

▲宿から見た小蓮華山、上天気

▲しばらく登り後ろを振り返ると白馬大池と白馬乗鞍岳が見える

▲荒地を好むコマクサ

▲ハクサンフウロ

▲クルマユリ

▲ミヤマアズマキク

▲ヨツバシオガマ

▲オオハナウド?

▲シナノキンバイ

▲イワツメクサ

▲ヨツバシオガマ

▲ウルップソウ

▲クモマミミナグサとミヤマクワガタ

▲シナノキンバイの群生があちこちにある

▲イワベンケイ

やがて、小蓮華山山頂に到着。 ここから白馬岳がよく見える。


▲杓子岳と白馬岳

▲小蓮華山山頂

▲白馬岳をバックにハクサンフウロ

▲砂の道が続く尾根道、中央左の黒い所が白馬山頂

▲白馬岳と反対側の尾根

▲三国境で一休み
しばらく休憩の後、白馬岳山頂を目指すがこの頃からガスが出てきて見通しが悪くなる。 山頂に着いたのは昼前で周りの景色はガスで見えないし、風も強い。 記念撮影の後早々に今日の宿の白馬山荘に向かう。 部屋に入り、お酒つき昼食を取る。 高山ではアルコールがよく効くというが本当。 外はガスで見えないし、風も強く外に出歩けない。 夕方まで時間はタップリあるので昼寝する。
夜半に強い風雨が窓を打つ。
4日目は大雪渓を下りて、丸亀まで帰る予定。 朝食を5時からとり、6時前に宿を出る。 出発直後、小学生低学年の2人の子供を連れた親子が大雪渓側から登ってくる。 手にはライトをつけている。 暗い内に出発して大雪渓を上がってきたのかそれとも下にある小屋から出てきたのか? 雨と風の中をこれから山頂に向かう子供達に頑張っってといいたい感じだった。 また、我々と同コースをずっと歩いていた奈良県の高校生20人位のパーティーも一緒に下山する。 なんとアイゼンは全員持っていないという。 指導者もいるのになぜなんだろう? 雪上をアイゼンなしで歩く訓難なんてないと思うが・・・・・。
下山開始後すぐに雪渓に出ると思っていたが、約1時間は、雨が流れる岩の道を歩く。 夜に雨がしきりに降ったので、道を流れる水は半端でない。 こんな天気で落石に危険はないのか? 気になり、時々後ろの山を振り返る。 やがて、雪渓に出る。 雪渓は雪が解けてまた固まり、表面がザラザラ、アイゼンをつけているので滑ることはない。 沢の雪は今年は多いらしい、雪の上には、落石が沢山散らばっている。 一度のみであったが、落石が音をたてながら転がっていくのが見えた。 去年も今年も落石事故が発生している

▲雪渓まで1時間位岩ゴロゴロの道を降りる

▲大雪渓の上にある小雪渓

▲いよいよ、大雪渓を歩く、ルートは歩きやすい
よう掘ってあったり、ベンガラで赤色に着色している

▲杓子岳上部の崩れやすいところ

▲雪渓の脇の沢には大量の雨水が流れる

▲雪渓は雪から昇る霧とガスで見通しが悪い

▲雪渓には落石がごろごろ

▲雪渓の下の端、白馬尻の小屋が見えてきた

▲これから大雪渓を上るパーティー、60代の女性が多い
雪渓を降りてから、1時間程歩き、車が入れる猿倉に到着。 栂池のホテルがサービスで迎えにきてくれ、車のところに無事帰る。 温泉につかり、汗を流した後、丸亀に向かう。 丸亀着は23時頃だった。

白馬岳をバックに、同行の4人で記念撮影。 天気が悪い時もあったが、
好天の中、花の尾根歩きができた。 良い旅であった。 皆さんお疲れ様。