屋久島太忠岳1497m、太鼓岩1050m 鹿児島県屋久島町 

  2015年11月3日(火)〜7日(土)        しらかわ 記

 屋久島は一か月に37日雨が降ると言われるほど降水確率の高い島である。
一週間前から天気予報を見ていたが幸いにも登山予定の11月4〜5日は降水確率が20〜30パーセントである。

出発の3日、集合場所JR岡山駅で11名が揃って新幹線さくらに乗車、鹿児島中央駅で11時33分に下車。
駅前のデパート5階のレストラン街で各自昼食を摂り、タクシーで鹿児島港に移動。
13時20分の高速船”トッピー”に乗船し、宮之浦港に15時10分に到着。徒歩10分で民宿に着いた。
時間があるので歩いて5分の所にある屋久島環境文化村センターを見学。
環境対策で各自携帯トイレを購入。

翌4日は朝から晴れて、絶好の登山日和である。
今回は交通が不便であることからガイド2人を雇い、その車を利用し太忠岳と太鼓岩の登山口まで移動して登る事にした。

日程、コース、コースタイムは以下の通り
11月4日(水):ヤクスギランド〜太忠岳  天候:晴れ
ヤクスギランド管理棟(7:45)〜林泉橋(7:50)〜荒川橋(8:00)〜蛇紋杉(8:35〜40)〜天文の森(9:10〜15)〜小休止(10:10〜20)〜太忠岳(昼食)(11:05〜12:10)〜小休止(12:45〜50)〜天文の森(13:40〜45)〜蛇紋杉(14:10〜20)〜天柱橋(14:35)〜沢津橋(15:05)〜仏陀杉(15:15〜20)〜清涼橋(15:30)〜ヤクスギランド管理棟(15:35)

歩行距離:8.3km、 歩行時間(上り):3時間20分、 (下り):3時間25分、
累積標高差(上り)、(下り):835m、  休憩、昼食を含む所要時間:7時間50分


11月5日(木):白谷雲水峡〜太鼓岩  天候:晴れ
白谷雲水峡入口(9:15)〜飛流おとし(9:30)〜さつき吊り橋(9:40)〜分岐(10:25)〜くぐり杉(10:30)〜白谷小屋(10:35〜40)〜七本杉(10:50)〜苔むす森(10:55〜11:05)〜辻峠(11:40)〜太鼓岩(11:55〜12:05)〜辻峠(昼食)(12:25〜13:00)〜白谷小屋(13:35〜45)〜分岐(13:50)〜奉行杉(14:25)〜三本槍杉(14:35)〜三本足杉(15:00)〜二代大杉(15:25)〜さつき吊り橋(15:35)〜弥生杉(16:00〜05)〜気根杉(16:05)〜白谷雲水峡入口(16:15)

歩行距離:6.5km、 歩行時間(上り):2時間40分、 (下り):4時間10分、 
累積標高差(上り)、(下り):600m、  休憩、昼食を含む所要時間:7時間

11月6日(金):屋久島一周観光  天候:小雨のち晴れ


11月4日は標高1000mから1300mにある屋久杉、ツガなどがあるヤクスギランドの入口からヤクスギランドの中を通り、蛇紋杉(倒木)の2.7km先にある標高1497mの太忠岳を往復するコースである。
最初は整備された石畳、木製階段などで歩き易い。
蛇紋杉から先は木の根、岩場のアップダウンが続き、最後の山頂・天柱石の直下になるとロープを使う岩場も少しある。

天柱石の頂きには登れないが岩のテラスが有り、そこからの展望は素晴らしかった。
下山は蛇紋杉からヤクスギランド150分コースに入り、天柱杉、母子杉、仏陀杉、双子杉、くぐり杉などの屋久杉を見ながらヤクスギランド管理棟に帰って来た。
このコースは屋久島の豊かな自然と歴史を肌で感じ、また太忠岳の天柱石からの展望も楽しむ事が出来る素晴らしいコースであった。


11月5日は宮之浦の民宿から車で30分の所にある標高600mから1050mの白谷雲水峡とその先にある太鼓岩を往復するコースである。
白谷雲水峡もヤクスギランドと同じく屋久島自然休養林で弥生杉、奉行杉などの屋久杉と、地床植物(苔、シダ)に覆われた森は屋久島を代表する観光地でもある。
登りはさつき吊り橋から楠川歩道を通って白谷小屋で休憩し、その先の苔むす森で記念写真を撮り、辻峠から太鼓岩まで。

今日も天気が好くて太鼓岩から宮の浦岳、栗生岳、太忠岳など屋久島のほぼ全ての奥山が見えた。
太鼓岩は最高の展望台である。ただ、狭くて集合写真を撮るのに苦労した。

昼食は辻峠まで下りて食べた。ヤクザルが数匹近くでのんびりと過ごしており、弁当を狙われることは無かった。
下山は途中から奉行杉コースに入った。このコースには沢が4か所ほどある。このところ雨が少なく、水量は少なかった。
全員疲れてなかったので更に弥生杉コースを歩く事にし、白谷広場には午後4時15分に帰って来た。
その結果、今回は白谷雲水峡の全コースを歩いたことになった。

11月6日は観光バスで島を一周した。所要時間9時間で主要観光地は全て見て廻った。

1、屋久島には九州一高い宮之浦岳、最大の屋久杉・縄文杉を往復コースに人気がある。ただコースタイムが長く、雨に降られると高齢者にはかなり厳しい。
そこで太忠岳と太鼓岩を選んだのであるが、二人のガイドは11人の名簿(年齢)を見て太忠岳登山も厳しいと判断していたようである。
ただ、最初1時間の全員の歩き方を見て安心したようで下山ではヤクスギランド一周コースを歩く事になった。
2、民宿の登山者にも、また白谷雲水峡での登山者にもガイド同行者を何組も見かけた。ここ屋久島は意外とガイド付き登山が多いようである。
3、4泊5日の新幹線を利用した山行は初めてである。今後も地理的にJR利用可能で未踏の山があれば登ってみたい。

 
太鼓岩 GPS軌跡図

太鼓岩高低グラフ

GPS軌跡図(太忠岳)

太忠岳高低グラフ


11月4日の写真:ヤクスギランド〜太忠岳



ヤクスギランド管理棟前で出発準備

参加者全員が管理棟前で集合写真

林泉橋

石畳の整備された遊歩道

荒川橋を渡る

荒川橋から上流の景色(照葉樹林、巨岩、清流)

蛇紋杉(倒木)と休憩所:ここから山頂まで約2.7kmは歩き難い登山道

木の根が絡まった登山道が続く

天文の森のベンチで休憩(山頂まで2kmの標示有り)

釈迦杉(標高:1220m)

山頂まで1kmの表示板(ここで小休止:10分)

山頂下の岩間を通過

ロープを使って岩を登る

天柱石のテラスへの最後の登り

天柱石のテラスでの集合写真(参加者全員:11名)

山頂からの展望は素晴らしい

テラスは少し傾斜しており風が吹くと注意が必要

東方には安房港が良く見える

少し離れた岩場から見た天柱石(高さ約35m)

天柱石

蛇紋杉まで下りてきた(小休止:10分):ここからヤクスギランド150分コースを下山

ヤクスギランド案内板(蛇紋杉15)

天柱橋から見た荒川の巨石群

沢津橋から見た荒川の清流

仏陀杉(胸高周囲:8.0m、樹高:21.5m、推定樹齢:1800年)

くぐり杉

ヤクスギランド入口が見えてきた

▲ヤクスギランド入口近くから見た天柱石(ズームアップ)


11月5日(木):白谷雲水峡〜太鼓岩



▲車道横及び車道上で猿の群れを見る

▲白谷雲水峡入口で集合写真

▲入口前の管理棟で協力金300円を払い、ガイドから太鼓岩へのコース説明を聞く

▲憩の大岩

▲飛流おとし(暫く降雨が無くて水量が少ない)

▲さつき吊り橋を渡り楠川歩道へ

▲ヒメシャラの大木(触ると冷たい)

▲苔に覆われたモミの巨木

▲白谷小屋(避難小屋でトイレ、水場が有る)ここで小休止

▲七本杉

▲苔むす森(もののけ姫の舞台?)

▲苔むす森でガイドさん2人を含む集合写真

▲辻峠(太鼓岩一周コースの案内板有り:約35分)

▲太鼓岩まで5mの表示板(辻峠まで350m)

▲太鼓岩(狭い)

▲太鼓岩から南西方面には宮之浦岳(1936m)、栗生岳(1867m)などが見える

▲ズームアップした宮之浦岳

▲同じく太忠岳の天柱石(高さ:約35m)

▲眼下に見える荒川

▲太鼓岩での集合写真

▲ズームアップの栗生岳(右)と翁岳(左)(1860m)

▲急坂を辻峠へ

▲辻峠で昼食(猿の群れがここでも元気)

▲分岐手前にあるくぐり杉

▲分岐から奉行杉コースへ入る

▲奉行杉(胸高周囲:8.5m、樹高:24.0m、標高:820m)

▲沢を渡る

▲2つ目の沢を渡る(奉行杉コースには4つの沢が有る)

▲不思議な形をしたヒメシャラ

▲二代大杉(胸高周囲:4.4m、樹高:32m、標高:730m)

▲弥生杉の説明版
(胸高周囲:8.1m、樹高:26.1m、推定樹齢:3000年、標高:710m、ナナカマド、桜ツツジなどの着生植物多数)

▲弥生杉

▲下山後に白谷広場で整理体操



11月6日屋久島観光



▲ヤクスギランド50分コースを歩く:小雨

▲紀元杉前にて(ヤクスギランドからバスで10分)

▲紀元杉の説明版
(胸高周囲:8.1m、樹高:19.5m、推定樹齢:約3000年、標高:1230m、着生植物多数)

▲屋久島自然館内の展示
(江戸時代年貢米の代わりに屋久杉を加工した平木を薩摩藩に納めた)

▲屋久島自然館

▲千尋の滝

▲千尋の滝での集合写真

▲仲間ガジュマル(亜熱帯植物の一種)

▲大川ノ滝(落差88m)

▲西部林道でみたヤクザル二匹

▲ウミガメの産卵地(永田前浜、いなか浜)

▲永田前浜(後方の島は5月下旬に火山噴火のあった口永良部島)

▲屋久島環境文化村センター(11月3日午後に見学)

▲宮之浦港から山並み

種子島港(西ノ表港)

高速艇”ロケット”

鹿児島中央駅前広場にある幕末、西洋に留学した19名の銅像